身体の中では異物(アレルゲン)から体を守ろうとする免疫反応が起きます。
その際に赤みやかゆみなどの症状が出ます。
これを医学的には「感作(かんさ)」と言うそうです。
一度感作すると、治った後も同じ金属に触れると、強い症状を発症します。
これを「誘発(ゆうはつ)」といい、誘発時には、赤みやかゆみだけでなく、腫れ、化膿、発熱等強い症状を発症することがあります。
感作や誘発を私たちは金属アレルギーと言っているのです。
自己判断で腫れや化膿を長引かせたり、トラブルを繰り返したりするうちに、炎症を起こした箇所の皮膚が固くなったり盛り上がったりすることがあります。
心配な場合は、早めに医師や薬剤師の指導を受け、適切に治療することが大切です。
そして、ピアスの素材が合わないことが分かったら、治った後もそのピアスは使用しない方が良いでしょう。
初めてピアスホールを開ける場合は、特に注意が必要です。
ホールが完成する数ヶ月から半年間ほどは傷が治癒していない状態が続きます。
ピアスホールが完成するまでは、できる限り着けっぱなしにしてください。
着け外しを頻繁にすることは、傷の治癒が遅れると共に、美しいピアスホールの完成を妨げます。
SUS316Lはサージカルステンレスと呼ばれる高品質なステンレス合金です。
鉄にニッケルやクロムが高い割合(合わせて1/4以上)で含まれています。
ニッケルやクロムは金属アレルギーを起こす方が多い金属です。
すべての方にアレルギーが起きるわけではありません。SUS316Lのピアスを長年愛用されている方は非常に多いです。
ただ合金のため、含まれている金属にアレルギー反応が起きる方がいらっしゃいます。
1. すべてが純チタンでできている
2. 一部が純チタンでできている
3. 他の金属にチタンがコーティングされている
4. 純チタンではなく「チタン合金」である
「純チタン」と表記されるピアスの違いについて詳しくはこちらをどうぞ。
「純チタン」と表記されるピアスのいろいろ
ステンレス合金もチタン合金も空気中の酸素によって、表面に薄い酸化被膜を形成します。
不働態被膜と言い、内部の金属が溶けだすのを防ぎます。
そのため金属アレルギーになりにくいとされています。
ただ、使っているうちに汗や体液などによって、被膜が壊れ、アレルギーを引き起こす方もいらっしゃいます。
純チタンも空気中の酸素による酸化被膜で覆われています。
しかも、酸化チタンには光触媒作用による抗菌効果が期待でき、ほかの素材に比べて汚れが溜まりにくい良さがあります。
また、チタンに傷がついたり、汗や体液が付いても、純チタンはアレルギーを引き起こす金属は含まれていないため安全なのです。
但し、100%と言い切ることはできないのです。
まれに純チタンピアスでも合わない方もいらっしゃるようです。
金属アレルギーは接触性皮膚炎です。
ピアスを挿すという刺激自体が炎症の原因になることもあります。
しかしながら、いずれも柔らかい素材のため、アクセサリーの場合は合金になります。
例えばK18(18金)は、75%が金、25%が銀と銅などです。
また、軸と飾り部分を接合する(ロウ付け)際に使われる「金ロウ」に、ニッケル等が使われます。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
コンフィール
担当:水鳥